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【Global Japan 田中啓介さん】南インドで日系企業のインド事業展開を伴走支援する!

2014年12月より、インドを中心とした会計税務アウトソーシング業務、人事労務・法務アドバイザリーに至るまで、インドに特化した幅広い経営管理コンサルティング業務を提供するGlobal Japan AAP Consulting Pvt Ltdを経営し、2020年からインドと日本の架け橋とあるデジタルカンパニー株式会社INDIGITALを創業した田中啓介氏がLuatsu(ルーツ)メンバーに加わりました。併せて、Global Japan AAP Consulting Pvt Ltdも専門家企業パートナーとして参画しております。
*Luatsuメンバー 一覧
*Luatsuパートナー 一覧

【プロフィール】田中 啓介 Keisuke Tanaka
米国公認会計士
Global Japan AAP Consulting Pvt Ltd 代表
株式会社INDIGITAL 代表

京都工芸繊維大学工芸学部卒業。米国公認会計士。2012年に南インドに移住し、インド進出支援コンサル会社Global Japan AAP Consulting社を創業。インドの会計税務や法務、労務などの幅広い経営管理業務に加えて、インド人従業員が辞めない組織づくりを実践。その後、プログラミングを学びインド人エンジニアと社内ウェブアプリを自社開発。「オンライン・クロスボーダー」という世界観においてインド人材やスタートアップとの連携・協業が日本企業の成長を中長期的に支えていくと確信し、2020年にINDIGITALを創業。

 

1. 現在インドや他の国でどのような事業をしていますか?

主にインドとスリランカにおいて日系企業の海外進出支援および現地における会計・税務・人事労務・法務を中心としたアウトソーシング事業および経営管理コンサルティング事業を展開しています。

記帳代行や税務申告、会社法コンプライアンス代行業務にとどまらず、リモートワーク時代における遠隔サポートを前提とした経理部門強化や不正防止対策、リモートCFO機能の設置など、日本本社から見た海外子会社の管理強化支援を推進しています。

2. なぜ南インドで事業をしようと思ったのでしょうか?
インドでの事業の魅力も教えてください。

南インドの魅力はなんと言っても人材です。意外に知られていない南インド人材の魅力とは、ズバリ日本人との相性の良さ。南国らしい緩さと人懐こさに加えて、長期的な信頼関係を重視するところや、日本人にも通じる利他精神、コミットメントの強さ、オープンネス、スピード感、そして、トップダウン志向。計画性や緻密さ、プロジェクトマネジメントを得意とする我々日本人と、柔軟かつスピーディーな行動力を得意とするインド人がチームとなれば、大きな価値を発揮します。

起業当時からそうですが、いまだに南インドでは日本人が経営する独立系の会計事務所は弊社1社しかありません。500社近い日系企業が進出している南インドにおいて、中長期的に安定したサービスを日本語で提供できる士業がいなかったこと、そして、日系企業が会計事務所の不安定なサービスに不満を抱いている実態も起業の決断を後押ししました。

3. コロナ禍で注目しているインド国内のビジネスチャンスはありますか?

コロナ禍で多くのサービスがオンライン化したことは言うまでもありませんが、他国と比べてもコロナによる「変化」は特に大きかった国のひとつだと思います。インドは良くも悪くもインフラが整っておらず、ルールも未整備、もちろん生活やビジネスの様々な局面において不便や不合理が散在しているわけですが、何を始めるにもゼロから。その代わりに規制や既得権益に邪魔されない自由があるとも言えます。

そんな環境が後押しして、オンライン診療やオンライン薬局、ドローンを使った事業展開までが急速に発達し、スタートアップのスピーディーな動きにルールが追いついていない状況さえ起こっています。そんな大胆なDXが至るところで起こっているインドに対して、世界中の投資マネーが集まっています。

Webサイトやメールマガジンについてはインドのビジネス情報やスタートアップ情報も積極的に発信している
*インド新IT規則をめぐる各ソーシャルメディアの対応(2021年6月5日付け記事)

4. 今後、展開していこうと思っている事業やスタートアップ支援などがあれば教えてください。

日本がこれから中長期的に抱えていく大きな課題として、IT人材不足があります。多くの人は、インド人材が優秀であることを知ってはいても、その本当の魅力や協業により生み出し得る価値の可能性をちゃんと理解している日本人は決して多くありません。そんな中で、世界ではすでに国境を超えたインド人材獲得競争が始まっています。私は、2012年から数多くのインド人と一緒にビジネスをしてきたからこそ自信を持って言えます。インド人と一緒に仕事をし、インドスタートアップと一緒に協業することができれば、日系企業はまだまだ世界に大きなインパクトを与え、日本のプレゼンスを再燃させるチャンスが残されていると考えています。

そんなインドと日本の架け橋になりたいと思い、昨年末にデジタルカンパニーINDIGITALを創業しました。世界のプロダクトを開発してきたインド人エンジニアを、ビジネスの変革を起こし最先端のDXを推進するインドスタートアップを、日系企業と繋ぎ、自らを変革し、共に成長する機会へとつなげる、そんな「変わる」ことにワクワクできる社会を目指して、日本企業のグローバル展開とDXを伴走支援していきたいと考えています。

5. 最後にアジアで起業される方々にインドやスリランカでのビジネスに関して一言あれば、お願いします。

インドやスリランカは物理的な距離以上にまだまだ遠い存在であると感じている人は多いかもしれません。例えば、日本からの飛行時間約7時間の東南アジア・タイは、日本人にとって比較的近い存在ですが、インドはものすごく遠い国だと感じている日本人が多いようです。しかし、実はそのタイから3時間も飛べばもうそこはインドです。不便や不合理なことが多くても、日本よりも心地良ささえ感じるインドの魅力は多様性にあります。

他人に迷惑をかけないように生きるのではなく、迷惑かどうかの判断は人それぞれなので、自分のわがままをまず優先して、その分だけ他人のわがままもどんどん許していくことで成り立っている社会がインドという国です。この国にはインドらしい健全な人間関係があって、多様性の本質を感じられる機会がたくさんあるのではないかと思います。
ぜひみなさんもインドでビジネスをやる魅力を感じに来てください!

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