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Saola、NPOカタリバと外国ルーツの高校生へのオンライン支援に向けて業務提携開始

オンライン日本語学習プラットフォームを提供する株式会社Saola(本社:東京都渋谷区、代表取締役:上尾透眞、以下:Saola)は、教育支援活動に取り組む認定特定非営利活動法人カタリバ(本社:東京都杉並区、代表理事 今村久美、以下:カタリバ)と業務提携に関する基本契約を締結しました。
この業務提携により、新型コロナウイルス渦でも高校に就学する外国ルーツの学習者がオンライン上で日本語教育を受けられ、キャリア支援として就職活動を活性化できる学習伴走支援が可能となりました。

業務提携の概要

Saolaは「明日を善くし、世界を近づける」というミッションに向けて、オンライン日本語学習プラットフォームを提供してきました。今回、2019年より外国ルーツの高校生のキャリア支援等の事業に取り組むカタリバとの「ルーツを超えた学びを育むプロジェクト」と題した業務提携により、Saolaのプラットフォームを用いて、外国ルーツの生徒に対するサポートを行います。

両社は現在、都立高校に通う意欲のある外国ルーツの高校生に対して、高校への出張型授業と学校外の相談場所をつくることで、進路・進学につながる力や体験、情報を提供する伴走支援を行っています。今年は、ウィズ・コロナ時代の新たな支援方法としてオンラインでの伴走支援を行っていますが、さらに生徒たちの意欲に応えるために、学習の進捗管理に優れた日本語学習プラットフォームSaolaを導入しました。進学のための日本語検定試験合格を目標として、学習伴走支援をしている生徒の進路が決定するなどの実績もすでに出始めています。
今回の業務提携より、言葉や生育環境に左右されない「ルーツを超えた学び」の機会を提供し、全国の外国ルーツの高校生が意欲と創造性を育める場づくりに貢献していきます。

背景

外国人労働者の増加に伴い、日本語教育が必要な子どもは年々増加傾向にあります。文部科学省の調査(※1)によると、公立学校に在籍する日本語が必要な外国籍児童生徒は、2018年に4万人を超え、この10年で1.5倍に増加しました。彼らが使用する言語は、中国語、ポルトガル語、タガログ語を始めとして多岐にわたり、日本語での学習はもちろん、生活面や精神面でのケアのために社会とのつながりの構築が不可欠とされています。

一方で、2019年度に文化庁が行った「国語に関する世論調査」では、調査開始以来初めて在留外国人と日本語に関する意識調査項目が加わり、国内における外国ルーツの人との関わりが注視されるようになってきたものの、調査結果からは、外国ルーツの子どもたちに対する支援について一般の理解が十分に得られていないことも明らかになっています。

(※1)「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」(平成 30 年度)
(※2)「令和元年度「国語に関する世論調査」の結果の概要(令和元年度)

両社の取り組み

Saolaは2020年4月の創業以来、国内外に向けたオンライン日本語学習プラットフォームを用いて、学習のデジタルトランスフォーメーション化を推進しています。オンラインで把握が難しくなる生徒の学習・生活・健康の状況を可視化する「モチベーションサーベイ」を用いた取り組みも開始、在留外国人が日本での生活をより豊かにするための共創基盤の創造を行っています。

カタリバは、どんな環境に生まれ育った子どもたちも、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から教育支援活動を行っています。2019年9月からは、外国ルーツの高校生に対して「居場所の提供」「能力育成に必要なプログラムの提供」「進路・進学への伴走」を行うサービスに取り組んでいます。

目指すべき世界

今回の業務提携は、外国ルーツの生徒たちが、出会う大人やアクセスできる情報量によって挑戦する機会を失うことがないように整備した「プラットフォーム」の提供を目的としています。そしてそれによって、継続的に外国ルーツの生徒を支援できるモデルを創出し、「質の高い教育」・「挑戦できる機会やアクセスできる情報」・「出会える大人との繋がり」を生み出します。

株式会社Saolaについて

日本や海外にある日本語教育機関を対象としたオンライン日本語学習プラットフォームを提供しています。「授業計画の配信」から「オンライン授業」、「宿題への取り組み」、「生徒の管理」までをAll in Oneで行います。それによって教育サービスの複数利用によって発生するムダの削減はもちろん、学習データ・モチベーションの定点観測によって学生の目指すライフスタイルの実現を目指します。

  • 設立 : 2020年4月9日
  • 代表取締役 : 上尾 透眞
  • 所在地 : 東京都渋谷区神南1-20-2 第一清水ビル3階
  • 事業内容 : 学習計画作成から生徒の進捗管理まで一気通貫で行えるオンライン日本語学習プラットフォームの開発・提供
  • URL : https://saola.co.jp/
認定非営利活動法人カタリバについて

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

  • 設立 : 2001年11月1日
  • 代表 : 代表理事 今村久美
  • 本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
  • 事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)/災害緊急支援(西日本豪雨)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
  • URL :  https://www.katariba.or.jp/

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