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【Manabie③】Covid-19にかかわらず、引き続き教育のデジタル化に向けプロダクト・チームを強化していく。

本記事は、2020年8月にベトナムの日本語情報誌Vetter及びWebポータルVIETEXPERTに掲載された記事をもとにVetterより寄稿いただいたものです。当時の記事を再構成したうえで、新たな質問も追加し、Manabie CEOの本間氏に回答いただきました。最後の③では、アジアビジネスでの資金調達やコロナの影響を経てのManabieの今後の展望について伺います。

13.資金調達について苦労した点や投資家への説明で意識したことは?

スタートアップ企業が投資家にプレゼンするときに苦労する点の1つは、どのような成長曲線を描けるかを伝えなければいけない点です。数字に納得感を持たせることが難しい。私の場合は、前職で似たような事業やっていた経験から「1年後にはこのくらい達成できる」という説明をすることに自信はあったのですが、それでも実際は国も違うし前職とは同じようにはいかないよね、と言われることもあります。数字の蓋然性を伝えるためにゴールを山にたとえて一年後、二年後にはどこに到達しているかという登り方を説明するように、丁寧に事業のプレゼンをしてきました。

また、私自身の教育フィロソフィをしっかり説明し、『目指す世界の一致』を感じていただけたからこそ投資に繋がったのだと思っています。直近の資金調達に関しては、コロナ禍のなかだったため、すべてオンラインで進められ、投資家の方たちにとってもオンラインのみで意思決定するという初めての状況でした。そのため、通常よりも時間はかかったと思います。

14.投資家として参画された本田圭祐氏(元・サッカー日本代表)や松本恭攝氏(ラクスル創業者)からはどういうことを学んでいますか?

今回、当社に投資していただいた本田さんや松本さんとは、知り合いベースでの紹介で事業プレゼンをさせていただき投資に至りました。ラクスル松本さんからは、ゼロから会社を立ち上げて1千億円規模の会社に成長させ、かつグローバルに資金調達をされているノウハウを学びたいと思っています。本田さんは教育事業もされているので、将来的に何かご一緒できればと思っています。

お二人をはじめエンジェル投資家の方たちとは、ワンチームとしてやらせていただき、アドバイスをいただけたらと思っています。

15.アジアで起業することについて、日本と異なる苦労や気をつけている点などはありますか。

前職から含めてずっと海外で働いており、東南アジアでも直近5年間やっていました。そのため、特に日本と比較して注意していることはありません。

どの国に行っても、現地の生活にしっかり入り込み、その土地に合った業務運営をしていこうという努力はしています。それ自体は苦労とは捉えておらず、どの土地でも必要なこととして考えています。

16.2020年はCOVID−19で影響の非常の大きい年でした。COVID-19は事業にどういう影響がありましたか?

スタートアップから一年未満で起こったコロナパンデミックは私たちの事業にとっては大きな変化であったと感じています。

この期間を通じて、世界中で10億人くらいの子供が学校に行けなくなったわけですが、今までオンライン教育の必要性を感じていなかった親御さんや先生たちも、オンライン教育に一回は触れてみたという体験は大きいと思います。

17.今後COVID-19によって戦略面の変更もありうるのでしょうか。

元々長期スパンで教育のデジタル化に貢献したいと思っているので、コロナで何か大きく変わったとすればデジタル化の未来が加速したことだと思います。
また、既存の社会の変化もあり優先順位は多少前後するかもしれません。
もっとも、いいプロダクトを作ってしっかりそれを届けていくという大方針は全く変わらないと思います。

18.今後のベトナムでの展開、また他国に進出していく予定はありますか?

オンライン教育がオフライン教育と同じ価値の学びをユーザーに提供できるのは間違いなく、今の普及率でも利便性やコストや効果が同レベル、今後はオンラインが加速していくことでより高い水準に達していくだろうと見ています。ベトナムでは、マナビーのプラットフォームを学校に無償提供し、子どもたちには私たちのサービスを個別に加入してもらうという展開を今後も継続していきます。その延長にはタイやインドネシアなどの近隣国にも進出していきたいというヴィジョンもありますが、今の状況ではそれがいつになるかは見えていません。

そこをいち早く取り入れるのは塾や私立学校や大学で、公教育は時間をかけてそれらを取り入れていくという形になるのではないでしょうか。
オンラインが加速することによって、学習という観点ではネット上で完結するようになるかもしれませんが、一方でオフラインの価値も高まっていくでしょう。というのは、先ほども言ったように、学習以外の学びの体験、友だち作り、一緒に食事をしたり、スポーツをしたりというリアルな交流はオフラインでしかできないからです。

その部分は今後も公教育が担っていくと思うので、その現場にオンラインのプラットフォームを取り入れることで、学校教育が抱えている非効率性の問題を解決できるという事例を重ねて、今後も進めていきます。

19.最後に2021年のManabieの目標や展望があれば教えてください。

中長期でやっていくべきことはある程度定まっているので、2021年も中長期の目標に向けてプロダクトの開発・改善、オペレーション・組織の構築を更に進めていき、コツコツと蓄積していければと思います。

今後に向けて開発チームも強化中です。ベトナムに来られるプロダクトマネージャーの日本人も募集していますので、もし興味がある方はぜひご連絡ください。

2021年を後から振り返り、Manabie全体が成長したと思える年にしていきたいです。

<Manabie(マナビー)>

(了)

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